相続前に知っておきたい 相続の種類と相続税の負担の違い

相続は多くの人にとっていずれ訪れるものです。相続の内容には様々なものがありますが、重要なのは相続税の対象になっているものかそうでないかです。相続税の対象になっているものは相続後、10か月以内に相続税を納めなければなりません。

そこでぜひ知っておきたいのが相続の種類と相続税の負担の違いについてです。

同じ金銭価値があるものでも例えば不動産と現金を比較すると、不動産での相続の方が相続税がお得なケースが多くみられます。

今回は「相続前に知っておきたい相続の種類と相続税の負担の違い」というタイトルで紹介したいと思います。

相続税の対象になるもの

相続とはさまざまなものがあります。現金財産などをはじめ宝石類も相続として考えているケースもあることでしょう。ここでいう相続は相続税の対象になるものを示します。

例えば宝石類でもダイヤモンドなどの高額なものは贈与と見なされ相続税の対象となります。また、ビンテージの車や、絵画などの高額なアイテムも相続税の負担が発生する可能性があるので注意しなければなりません。

一方、思い出が詰まっていてもハンカチなどは相続税の対象外となります。このように物の相続についても色々あるので申告が必要かどうかはその都度確認することが大事です。

相続の主な対象は下記となります。

・現金
・不動産(建物、土地)
・投資信託
・ゴルフ権
・株券
・宝石類

相続税の対象になるものは、遺族がわかるようエンディングノートなどに纏めておくと良いでしょう。

相続の種類と相続税の負担

相続の種類によって相続税の負担が異なります。例えば、現金で1億円と土地で1億円では相続税の負担は現金の方が大きくなります。

相続税の支払いの為や遺産分割を円滑に行う為に、株券やゴルフ権、不動産を現金化するケースがあります。しかし実は適切な対応ではありません。相続後に現金にした方がお得な場合がほとんどになるのです。

■現金の場合

例えば1億円を配偶者の妻と子供2人で分けるケースですと以下となります。

1億円から基礎控除額の3000万円+600万円×相続人3人で4800万円が非課税になります。
残りの5200万円に税金が発生します。ちなみに、基礎控除額を控除した最終的な金額を、「課税遺産総額」といいます。

1億円を法定相続分で分けると、妻が50%の5000万、子供がそれぞれ2500万となります。
妻は配偶者控除で1億6千万までは非課税なので税金は0円です。
子供二人は、2500万の税金としておよそ158万円程の税金が発生します。

■ゴルフ権

ゴルフ権は相続した日の取引価格の70%が相続税の対象です。こちらも相続前に現金化するより相続後に現金化する方がお得です。

■投資信託

投資信託は相続した日の売却した手取り額が対象となります。計算方法は基準価格に保有している口数となります。詳細については証券会社で教えてくれるので問い合わせみることをおすすめします。

■株券

株券は相続した日の最終価格に応じて評価されますが、例外が3つほどあります。

1つ目は課税時期の月最終価格の平均額の方が下回っている場合、2つ目は前月の最終価格の平均額を下回っている場合、3つ目は前々月の最終価格の平均額を下回っている場合です。これらの中で最も低い価格が対象となります。

■不動産(建物)

不動産(建物)については固定資産税評価額がそのまま対象となります。賃貸中の場合は固定資産税評価額-借家権割合×賃貸割合となります。

■不動産(土地)

土地の評価は宅地、田、畑、山林ごとで路線価評価が基準となります。それ以外の場合は、倍率方式などを使います。基本的に路線価での計算となるかと思いますが路線価を確認すれば計算式のもと簡単に算出できるので可能であればまずは自分で算出してみると良いでしょう。

現金以外は相続してから換金した方が得な場合が多い

現金以外のものは、相続してから換金した方がお得な場合が多いのが現状です。現金化して相続対策をと考えている人は相続税も考慮し対策を検討する事をお勧めします。

不動産については時価となっています。震災など天災の影響で地価が下落することもありえますが、基本的に不動産の状態で一旦相続し、その後売却を進めた方が相続税の負担は少なくなるのは通例です。

相続税対策は生前のうちに

相続税対策は生前のうちに行いましょう。例えば子供や孫への教育費贈与は最大1500万円まで非課税の対象となります。普通の相続や贈与とした場合、孫への贈与で1500万円とすると300万円~400万円前後の相続税がかかります。相続税がかかると手元に残る現金がかなり少なくなるのでそうした点も考慮することが大事です。

税改正は毎年行われる

税改正は毎年行われます。相続についても変わることがあるので毎年チェックすることをおすすめします。教育費の贈与ですがこちらの非課税は平成31年3月までとなっています。

相続税の贈与で生前贈与の部分は早めに手続きを検討した方が無難です。生前贈与とそうでない贈与とメリットを最大限に生かして節税に役立てる方向で検討するといいでしょう。

内容についてよくわからない、また相続対象が5000万円以上ある場合税理士などプロに相談することをおすすめします。

最後に

相続税は生前贈与とその後の贈与に分けてメリットを最大限に生かせる方向で検討するのが無難です。税改正は毎年行われるのでそちらも注意しつつ検討することが大事です。

相続税は相続が多い場合、かなりの高額納付になるケースも少なくありません。相続はみなさまの資産状況や相続人の構成により様々です。どの様に相続させたいか、どの様に相続税を抑えたいかをしっかりと考えて対策していきたいところです。