海外不動産を所有している場合で、相続人が日本国内に住んでいる際の相続手続き

海外不動産投資は利回りの高さから新興国をはじめ注目を集めています。東南アジアの中でも急浮上しているタイは引き続き日系企業の進出も目覚ましく、日本人移住者も拡大の傾向にあります。また、タイの不動産投資は外国人向けコンドミニアムが基本となっており、日本人所有者も増えつつあります。

例えば親がタイでコンドミニアムを所有していて、それを日本に住んでいる相続人が相続したら場合、相続税はどうなるのかも気になるポイントです。

今回は「海外不動産を所有している場合で、相続人が日本国内に住んでいる際の相続手続き」について紹介したいと思います。

タイの不動産投資

日本人の海外不動産投資で人気なのがタイの不動産投資です。特に首都バンコクは外国人所有のコンドミニアムが増えています。タイは空前のバブル状態が続いており、地価についても年々4%前後で上昇しています。

交通渋滞が激しいバンコクでは、街中を走るBTS(高架鉄道システム)という鉄道が人気で、BTS主要駅付近のコンドミニアムは特に注目されています。
2016年10月のデータではバンコクの日本人人口は50,966人となっています。

経済発展が目覚ましく日本人移住者も増えているバンコクでは、対日本人ビジネスとしても不動産投資が注目されているのです。

タイ不動産の相続人が日本に住んでいる場合

タイ不動産の相続人が日本に住んでいる場合について紹介したいと思います。タイのコンドミニアムを親が所有しており子供が相続人になるケースが増えています。

まずタイにおける不動産所有ですが、日本国籍の人が相続人および被相続人の場合、海外に5年以上住んでいれば制限納税義務者に該当し財産の課税がありません。

今回は相続人が日本に住んでいるケースなのでこれには該当せず、日本とタイの両方で課税義務が発生します。

その他で該当対象となるのが「居住無制限納税義務者」「非居住無制限納税義務者」「制限納税義務者」の3つです。制限納税義務者であればタイでの課税はなく日本でのみ課税の対象となります。

相続手続きについて -タイ編-

タイでの不動産相続手続きはタイ現地でタイ語で行うことになります。タイではある日突然法律が変わることも珍しくありません。内容についてはその都度確認が必要です。

現地の情報に詳しい人であれば問題ありませんがそうではない場合、プロへ依頼しやり取りするのがベストでしょう。幸いバンコクには日系の不動産会社が多数あるのでそちらで相談してみることをおすすめします。

タイでは日本ではありえない様なトラブルや裏金で物事が動くことも少なくありません。役所などでも平然とそうした行動は見られます。相続手続きについても信頼できる業者でかつ現地情報に精通している企業を探すのが最優先です。

相続手続きについて -日本編-

タイの不動産相続の手続きで、不動産評価額の算出は十分注意する必要があります。日本の法律では実勢価格が優先される傾向にありますが、GDP成長率が著しいタイでは不動産評価額についても想定外の高さで換算されるケースがあります。

そこで大切なのは、海外不動産に対して相続対策をしておくことが重要となります。

実勢価格のまま計算すると納税額もかなりの高額になる可能性もあるので注意が必要です。特に海外不動産の相続については情報があまり多く出回っていません。現場担当者も手探り状態でやっているのが現状です。

この点については、税務署などで相談してみるといいでしょう。また海外不動産や相続を得意とする税理士や不動産鑑定士への相談もおすすめです。

基本はタイと日本への納税が前提

上記で説明した通り、タイに不動産を所有している場合で相続人が日本国内に住んでいる場合は、タイと日本での相続税支払いが原則となります。名義変更なども合わせて処理しておかないと相続がうまく行われないこともあるので注意してください。

まとめ

海外不動産の相続については日本の相続より更に複雑なので、より一層相続対策が必須になります。名義変更や海外現地での書類は特に注意が必要となります。

海外不動産相続のトラブルは後を絶たないのが現状です。原因は現地語が理解できず内容を把握していない、現地人にだまされたなどさまざまなケースがあります。相続も悪質な乗っ取りなどがあるのでそちらも注意しましょう。

タイの場合、法律がある日突然変わることも少なくなく特に外国人には高めの税設定をしたり手続きが複雑など、書類関係はプロでも苦戦しています。昨日問題なかったケースでも今日は受け付けてもらえないということが日常茶飯事です。さらに裏金がものをいう世界なのも事実でこの点も含めてどう対処するか検討する必要があるわけです。正当に処理すれば問題ないというわけではその点も覚えておきましょう。